腕時計のオーバーホールは自力で行える?具体的な実施手順やリスクについて解説!
大切な腕時計を長持ちさせるために重要となるのが、オーバーホールなどのメンテナンスです。専門業者にオーバーホールを頼むとコストが高くついてしまうため、自力で行うことを検討する人も多いかもしれません。今回は時計のオーバーホールを実施するメリットやデメリット、具体的な実施手順について解説します。
もくじ
自力で腕時計のオーバーホールを実施するメリット
腕時計のオーバーホールを自力で実施するメリットは、コストを安くできる点です。時計のブランドによりますが、オーバーホールを時計修理業者に頼むと数万円程度の費用がかかってしまいます。自力で実施する場合でも専用工具の購入費用は必要ですが、時計修理業者に頼むよりも安く抑えられます。
自力でオーバーホールを実施するもう一つのメリットとして挙げられるのが、自由なスケジュールで実施できることです。時計修理業者に頼むと時計が戻ってくるまでに時間がかかってしまうため、愛用している時計を一定期間着用できなくなります。自力でオーバーホールを実施すれば、自分の都合でおこなえるため、上手くいけばすぐに修理を完了できます。自力で腕時計のオーバーホールを実施することでコストを安くし、自由なスケジュールで修理できる点が大きなメリットとなります。
自力で腕時計のオーバーホールを実施するまでの手順
次に自力でオーバーホールを実施する手順について、以下の通り解説します。
オーバーホールに必要な道具を準備する
精密ドライバーやラジオペンチ、はめ込み式の裏蓋を開ける工具、時計固定器といった専用工具の準備が必要です。
裏蓋とケースを分解する
腕時計の裏蓋とケースを専用工具を使って分解し、防水用のパッキンを外して細かい部品を順番に外していきます。腕時計の部品は小さくて細いものばかりなので、紛失しないように注意が必要です。部品入れなどに整理しておくと良いでしょう。
部品の洗浄
分解した各部品についている古い油や金属カスを洗浄し、調整も行います。
部品の交換
もし破損している部品が見つかった場合は、部品を入手して交換します。
組み立て
部品の洗浄や交換が終わったら、歯車が滑らかに動くように注意しながら部品を組み立てていきます。
動作を確認する
組み立てが完了したら時間の調整をして、動作に問題がないか確認します。
自力で腕時計のオーバーホールを実施するデメリット
自力でオーバーホールを実施することでコストを安くでき、自由なスケジュールで修理できるというメリットがある一方で、以下のようなデメリットがあります。
修理を失敗する可能性がある
腕時計は小さな部品で構成されているため、ちょっとした部品のズレによって故障してしまう可能性があります。素人によるオーバーホールは修理失敗の可能性が高いといえるでしょう。 また、一度失敗してしまうとその後に修理業者に頼んでも直らない可能性があるため、リスクを踏まえた上で、自力でオーバーホールを実施するかどうかを判断する必要があります。さらにアンティーク時計や海外ブランドの腕時計の場合、交換用の部品が手に入らない可能性があることもデメリットとして挙げられます。
メーカー保証が受けられなくなる
腕時計がメーカーの保証期間内である場合、自力でオーバーホールをしてしまうと保証が受けられなくなってしまいます。メーカーとしてもプロでない一般の人が時計の内部をいじってしまうことで、製品の保証が出来なくなってしまうためです。
業者による修理が受けられなくなることも
素人がオーバーホールした腕時計の場合、業者による修理が受けられなくなる可能性があります。プロの目から見ると正常な状態になっていない可能性があるため、調査自体が煩雑となることが理由として挙げられます。
腕時計のオーバーホールは専門業者に依頼するのがおすすめ
腕時計のオーバーホールは費用が高額で、時計が戻ってくるまで時間がかかってしまうため、自分で実施したいという人も多いかもしれません。しかしながら、腕時計のオーバーホールは素人では失敗のリスクが高いため、二度と動かなくなる可能性を考えると専門業者に依頼するのがおすすめです。オーバーホールは高額ですがリーズナブルな価格で対応してくれる修理業者もあります。
時計修理業者は大きく分けてメーカー、小売店、時計修理専門業者の3つとなります。時計修理専門業者であれば、メーカーよりも安く、短納期で対応してもらえるため、長期的なメンテナンスを含めて任せられるのが魅力的です。
まとめ
今回は時計のオーバーホールを自力で行う場合のメリットとデメリット、具体的な実施手順について解説しました。自力で腕時計のオーバーホールを実施することでコストを安くし、自由なスケジュールで実施できるというメリットがあります。しかしながら、自力でのオーバーホールは修理失敗の可能性が高く、時計が使えなくなるリスクがあります。また一度オーバーホールを実施した腕時計はメーカー保証が受けられなくなり、業者から修理を受け付けてもらえなくなることがあるため、オーバーホールは専門業者に頼むことをおすすめします。